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共著者のお一人から、田辺俊介編『外国人へのまなざしと政治意識―社会調査で読み解く日本のナショナリズム』(勁草書房)を頂きました。じっくり読ませて頂きます。既にパラパラと読ませて頂きましたが、「国を愛する=右翼」という構図が根深い日本においては、ナショナリズムを分析的かつ実証的に検証しようとすることは非常に重要と思います。サンデルも流行ってましたし、災害時に噴出する愛国主義の力と危うさの双方を感じる毎日にあってはなおさらです。

ところどころ、概念の捌き方や、変数への落とし方に「?」と思うところもありましたが、この本をもとに議論が盛り上がっていくことを期待します。テーマセッションとか分科会とかあったのかな?これからかな?

阪大関係では、永吉さん、伊藤さん、米田さん、松谷さんが執筆陣に名前を連ねています。かなり若いですね。編者の田辺さんは久保田と同じ年です。昨年単著も出されて、ご活躍のようですね。先日、東大社研パネル報告会でお見かけしたように思います。久保田も頑張らないと。


重ねて、ご恵投感謝します。出版おめでとうございます。
田辺さんの単著も、併せてご紹介しておきます(こちらはまだ読んでないですが)。


  

専修大学さんから、牟田和恵編『家族を超える社会学』所蔵の久保田の論文「若者の自立/自律とシェアハウジング」を、「国語」の入試問題として利用した旨の連絡を頂きました。丁寧なご挨拶、ありがとうございます。ひとまず、シェアハウスが大学の入試問題になったのは初めてではないかと思います(よく知らないけど)。

今回、この手の連絡を頂いたのは初めてですが、センター試験っぽい冊子になった自分の文章を見るのは、恥ずかしいというか、不思議な気持ちですね。今後はこういうことも増えていくと思いますし、あまり表に出すべき情報ではないのかもしれませんが、とりあえず最初のご報告まで。

余談ですが、この本でもご一緒させていただいている上野千鶴子先生と、5月の下旬に「おひとりさま」と「無縁社会」に関するシンポジウムに呼ばれていて、久保田はシェアハウス研究者/実践者として議論する予定でおります。

詳しいことが分かり次第、ご案内させていただきます。


この本に関する記事
http://www.synoikismos.net/blog/2009/12/post-13.html

表題の通り、甲南大学の野々山久也先生と関西家族社会学研究会(KAFS)で編んだ『論点ハンドブック 家族社会学』(2009年、世界思想社)が増刷決定との連絡がありました。久保田はちょびっとしか手伝ってないですけど、嬉しいですね。

大学の授業でのテキストや参考書として使って頂けているようです。久保田も来年度からの非常勤先で、副読本として使う予定。なお、ご指摘頂いていた誤植もいくつか修正される予定です。

なお、KAFS代表の野々山先生は今年3月末で定年退職とのことで、3月19日(土)に甲南大学岡本キャンパスにて最終講義が予定されています。長い間お疲れさまでした。

勁草書房より檜垣立哉編『生権力論の現在――フーコーから現代を読む』が発売になりました。阪大の檜垣先生を中心とした「生権力研究会」のメンバーである哲学の近藤さん、人類学の山崎さん、久保さんをはじめ、社会学で同期の永吉さんも執筆しています。とりわけ山崎さんは、フーコーに関する海外の研究動向の章も執筆していて、こちらはとてもオススメです。久保田も生権力と家族・住宅に関する章を書かせていただきました。

住宅の歴史についてはまだまだ勉強不足で、信州大学の祐成保志さんの議論を借りながら、少しだけシェアの話もしています。

実は、今回ほど全く筆が進まず、編者の檜垣先生や編集者さんをはじめ周りの方々にこれほどご迷惑を掛けた原稿は今までなかったので、個人的には非常に感慨深く思います。至らない点も多々あるかと思いますが、どうぞ手に取っていただき、ご批判頂ければ幸いです。



目次や執筆者は以下の通り。

<内容説明>

生命をめぐる技術と知がめざましく変貌している現代を解読する上で、貴重な示唆を与えてくれるフーコーの「生権力」概念。本書では人類学や社会学、科学哲学を専門とする気鋭の論者の論考を通してその原理的な潜勢力を明らかにし、生権力的な配置をうけて展開される法・国家・主体を現代の文脈において問いなおすことを試みる。

<目次>

はしがき

序章 生権力論の現在/生権力論の未来[檜垣立哉]
 1 生権力論の多義性
 2 七〇年代以降の転変
 3 フーコー以降の生権力論
 4 核心的な問い

第一章 臓器移植の生経済――治療から数の調整へ[山崎吾郎]
 1 はじめに
 2 バイオエコノミーとは何か
 3 臓器の経済
 4 「不足」が生み出す世界
 5 資源の概念化、あるいは潜在的ドナー
 6 生かす権力と殺す権力

第二章 〈機械―人間〉というイマージュ――生政治学と計算機科学における自己の編成[久保明教]
 1 はじめに
 2 生政治学的統治と再帰的自己
 3 計算機科学と形式化される自己
 4 生きている機械、生成する私

第三章 呼び戻される「国民」――移民制度の変遷にみる「統治性」[永吉希久子]
 1 はじめに
 2 「統治性」と市民権
 3 多文化主義の問いかけと組みかえ
 4 移民政策の変遷
 5 「国民」の変化と統治性

第四章 近代家族の空間配置――生権力論のなかの「家族」[久保田裕之]
 1 はじめに
 2 対象としての「家族」――自然と文化の汽水域へ
 3 家計内生産の理論と近代家族のエコノミー
 4 「家族」と住宅をめぐる生政治
 5 「家族」的人間主体の形成と生権力

第五章 生命と認識――エピステモロジーからみる「生権力」の可能性[近藤和敬]
 1 はじめに
 2 フーコーの「生権力」と「規範」概念
 3 カンギレムのエピステモロジー
 4 「権力」概念の再構築
 5 ヒューマンサイエンスからモンスターサイエンスへ

研究動向――生政治と統治性の現在[山崎吾郎]
 1 はじめに
 2 生政治の経験
 3 装置の歴史
 4 統治性の現在――自然、社会、経済
 5 おわりに

結語に代えて――身体の何が構築されるのか[檜垣立哉]

無料ブログパーツ作成サイトで、非常勤任期切れまでのカウントダウン・タイマーを作成しました。
タイマーがゼロになる前に新しい仕事を見つけましょう。

該当する方は、タイマーをクリックして飛ぶ設定の頁から、htmlタグをコピーして(多少カスタマイズできます)、ご自身のHPやブログに貼り付けてください。オリジナルなタイマーも作れるほか、同様のサービスは他にもいくつか存在するようです。

本来であれば、実物のタイマーを首から提げて授業をしたり、キャンパスをうろうろしたりしたいのですが、まだ技術力がないので、こっちはおいおい作ります。

2011年3月末用

2012年3月末用

2013年3月末用

2014年3月末用

カウントダウンプロジェクト
http://cdpj.jp/details/?key=20110401000000_4eff736365ee3afef9d2cb56300c6bd4&r=index&rp=0


関連記事

早稲田大・非常勤講師の給与明細が語る"大学内搾取"の構造
全2032コマのうち、実に51%が非常勤講師の担当
http://www.mynewsjapan.com/reports/1359

久保田の所属していた大阪大学大学院では、計量社会学が非常に盛んなんですが、大学にサーバーを立ててSRDQ(社会調査データベース?)というサービスを提供しています。これは、東大のSSJデータアーカイブみたいな調査資料の蓄積にとどまらず、なんとブラウザ上で直接データを分析できるんですねー、すごいですねー。高価なSPSSもSTATAも要らないんですねー。業界的に問題ないんでしょうかねー。クロス集計はもちろん、ロジスティック回帰分析や、クラスター分析までできるようです。

そのSRDQの使い方を紹介しながら、社会調査について勉強できるという教科書が発売されています。川端亮編『データアーカイブSRDQで学ぶ社会調査の計量分析』(2010年、ミネルヴァ書房)です。阪大院の授業でも使われているようです。

さすがに、いきなりこれだけで社会調査を勉強するのは難しいんじゃないかと思うのですが、入門書を終えたあと、高価な統計ソフトをクラックするわけにもいかず、かといってフリーのRも敷居が高い、という方は手にとってみてはいかがでしょうか?卒論や修論で統計をやりたいが、近くに社会調査を専門にする先生がいない、という私大や地方の公立大学の学生さんの話も、たまに聞きますし。執筆には、阪大社会学の先生のみならず、久保田の院生仲間が沢山名前を連ねています。

院の授業を履修していたゼミの後輩の宿題を一緒に考えているうちに、なんだかんだ一冊最後まで読みましたが、いろいろためになりました。単なるマニュアル本で終わらないように、具体的な社会学的トピックを事例に、実際にデータを分析しながら解説しているのはとても面白いですが、それがわかりやすさに貢献しているかは章によるかもしれませんね。

その後、久保田も関係者の方から一冊頂きましたので、この場を借りて紹介させて頂きます。
久保田はまだ計量の論文を書いたことがないので、ちゃんと勉強します。ありがとうございました。


  

翻訳などでお世話になっています、岩波書店さんから参考書として頂いた本を、せっかくなのでご紹介させていただきます。

一冊目は、アレント研究で有名な川崎修さんの論集で、『「政治的なるもの」の行方』です。久保田もアレントは好きなので、川崎先生にはいろいろと勉強させていただきました。この本も、まだ途中ですが面白いです。随分昔の論考まで収録されているようです。

二冊目は、金杭さんという若手韓国人研究者による日本研究です。『帝国日本の閾――生と死のはざまに見る』というタイトル。著者のプロフィールをみると、シュミットやアガンベンだけでなく、廣松渉まで韓国語に翻訳している様子。恐るべし。

どちらも面白そうです。勉強させていただきます。

なんか面白そうなイベント発見。
ゲストは『ゼロからはじめる都市型狩猟採集生活』の坂口恭平さんらしい。


   


うー。参加したい。
この日、広島出張なんだけど、飛行機に飛び乗れば間に合うかな・・・

阿佐ヶ谷ロフトとか超なつかしい。
駅前の屋台でラーメン作ってた元フランス料理シェフのお兄さん、元気かなー。

以下、案内を貼り付け。

http://d.hatena.ne.jp/inside-rivers/20110114/1295021669

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未来回路presents

ソーシャルネットワーク時代のシェアハウス?基礎から始める共同生活?」

twitterustreamfacebook。私たちを取り巻くメディア環境は変化し続けています。経済の低迷とは逆に、多様な需要や供給を持つ人たちとの情報共有やコミュニケーションが容易になった今、別の豊かさを追求しやすい状態になってきたのではないでしょうか。 

そして、そのようなコミュニケーションツールの変化は、インターネットの中だけでなくリアルにも影響を与え始めています。

リアルな生活を構築する重要なファクターである「衣・食・住」。その中でも、「住」のことを考えることは意外と少ないのではないかと思います。日本における住宅観は画一的な印象を受けるのはそこにも理由があるのではないでしょうか。

けれども、最近、この「住」に関する面白い試みが増えているのです!

そこで、「住」に対する固定観念などを問い直し、そこから無理がなくしかも生産的な「住」について考えていきたいと思います!!

新しい「住」を巡る言葉の創造に向けて放たれる2011年型のイベント、ついに登場です!!!


第一部 実践編

・様々なシェアハウスの住人からのプレゼン

・日常における利点や問題点

シェアハウスの作り方

etc...

第二部 理論編

シェアハウスが流行る社会的背景

・海外のシェアハウス事情

ソーシャルメディアシェアハウス

シェアハウスが促すもの

etc...

【出演予定】

渋家(恵比寿

ギークハウス(日本橋

まれびとハウス(田端

かもめハウス(湘南

沈没ハウス東中野

【ゲスト】

坂口恭平(『0円ハウス』、『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』)

他、出演交渉中!!!

【日時】

2011年2月17日(木曜)

OPEN18:30 / START19:00

【場所】

阿佐ヶ谷ロフトA(http://www.loft-prj.co.jp/lofta/

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元旦の記事に引き続き、8日付けの神戸新聞に甲南大学講師の阿部真大くんとの対談が掲載されました。前回に引き続き、特集「バブル後世代の幸福論」の最終回という位置づけで、今回は写真も掲載されています。

http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/shakai/201101buble/07.shtml


最近思うのは、(1)バブル世代と、(2)バブルを見て知っている世代と、(3)バブルを知らない世代に分けると、、当然ながら準拠集団や剥奪感が全く違うということ。さらには、ロスジェネと一括される(2)の世代の中でも、(2A)特にバブルへの羨望とルサンチマンが強いせいで、頑張って抵抗とかロハスとか別の物語に依らないと誘惑を振り切れない「前期ロスジェネ」と、(2B)比較的ドライに現実を受け入れて、変化に適応しながら実現可能な選択肢を新たに模索している「後期ロスジェネ」の間の溝は結構深いと思う。やや乱暴な例えだけど、「前期ロスジェネ」は非正規雇用の正規雇用化を、「後期ロスジェネ」は正規雇用の非正規化を訴えるような、そんな質的な違いを感じます。調べてみたら、この分断は結構議論されてるんですね。

AERA '07.10.29など
参考
http://d.hatena.ne.jp/rondo-rondo/20071028


ただ逆に、(2B)「後期ロスジェネ」から見ると、全くバブルを知らないがゆえに、頑張って割り切ったり何かを諦めたりという契機をそもそも持たない世代(3)には、感覚的について行けないところがあって、「ああ、なんだかんだ言っても僕らの準拠集団はバブル世代なんだなあ」としみじみ思う今日この頃。

秋の日本社会学会でお会いした古市くんの新書『希望難民ご一行様』なんか読んでみると、その辺の違いがよく分かります。浦さんの本なんかも、逆の意味でそうかな。


神戸新聞の紺野さんと岡西さんには、貴重な機会を頂き感謝しています。
いろいろ勉強になりましたし、考えるきっかけになりました。
重ねて、どうもありがとうございました。

元旦の神戸新聞の31頁社会面「つながる場所 バブル後世代の幸福論(1)シェアハウス」という特集記事の中で、シェア研究者としてコメントさせていただきました。「雇用も不安定で、経済的に苦しいんだから、一人暮らしなんてばかばかしくてできるか!」というようなことを、新聞向きにもっと柔らかく言っています。

http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/shakai/201101buble/01.shtml


また、記事の中で紹介されている、兵庫県垂水のシェアハウス「和楽居」のみなさんのHPを見つけましたので、ご案内しておきます。9人でお住まいのようです。いいなあ、久保田は今は4人で住んでいるのですが、もう少し大勢で住むのも楽しそうだなと思う今日このごろ。

神戸のシェアハウス「和楽居」と人間接着剤■いのじ
http://kobe.areablog.jp/page.asp?idx=1000026360


面白かったのは、靴で溢れかえった玄関の写真が掲載されていて、そうそう、シェアハウスの玄関って荒れるんですよね、と思ったこと。

なんでだろう、と考えてみると、家族4人の生活の場合、二人は子どもでしょうし、子どもは足小さいし、そんなに何足も持ってる訳じゃないんですよね。でも、大人が集まるシェアの場合は、革靴、スニーカー、運動靴は当然で、女性がいればもっと靴の数が増えるし、ブーツは3足分くらい場所をとるし。ましてや、大人が9人も居たら、玄関の小さな靴箱ではとても収まらないのは当然でしょう。新書にも書きましたが、以前インタビューさせてもらった女性4人のシェアでは、置き場所に困った靴が、階段に一段一段、片方ずつ置かれていました。

ちなみにウチでは、玄関に高さ180センチのエレクターを貰ってきて、棚で4分割して一人60cmx30cmx45cm(W/D/H)くらいの体積を一人分として使っていますが、ただ、靴は集まると結構臭うもので、本当は扉が閉まる棚が欲しいんですよね。特に鼻の高さまで靴箱だったりすると、なおさら。とりあえず今は、消臭剤をおいているので特に問題は無いんですが。

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