2011年7月アーカイブ

市民科学研究所が発行する雑誌『市民の科学』2011年第3号に、「シェアハウスにどんな可能性があるのか?」と題した対談が掲載されました。お相手の宮町優子さんは、名古屋でシングルマザーの市民活動を続けてこられた方です。「シングルマザーはシェアを活用できるのか/難しいとすればなぜか」というのは、久保田にとっても非常に大きなテーマで、2時間ほどだったかと思いますが、楽しく議論させて頂きました。

もともと、久保田が若者のシェアをテーマに研究を進めてきたのは、日本でも子育ての共同や介護の共同の試みは少なくないのに、なぜ働ける若い時期には一人で住むか家族と住むかしか選択肢がないのか、といった疑問からでした。なので、比較的自立した成人同士の対等なシェアを理論化しつつ、その中に、一端脇に置いた「依存?ケア関係」をどう組み込んで従来の家族論を再構築できるかは、残された大きな課題です。その意味でも、非常に刺激的で参考になりました。

改めまして、お忙しい中、大阪までご足労いただいたインタビュアーの宮町さま、司会の中村共一さま、どうもありがとうございました。また、本書には、「つながりを創る―共生的自立・自律への探求」というテーマで、共同作業所やまちづくりに関する論考も収められておりますので、関心のある方は是非お手に取ってみてください。



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