2011年8月アーカイブ

ICU時代に大変お世話になった石生義人先生より、出版されたばかりの単著『アメリカ人と愛国心――白人キリスト教徒の愛国心形成に関する社会学的研究』(彩流社)を御恵投頂きました。草稿を読ませて頂いておきながら、きちんとしたコメントを返せないうちに、先に出版されてしまいました。お役に立てず、大変申し訳ありません。次こそは何かの役に立ちます。

さて、著者の石生先生は、ミネソタ大で学位を取られたあと、筑波大を経て、ICUで教鞭を執られている先生です。専門は政治社会学、とくに愛国心とのかかわりに関して、当初は量的なアプローチが主体だったはずですが、調査実習で長らく聞き取り調査を受け持つうちに質的調査にも関心を持つようになり、ついに自身も本格的な聞き取り調査に乗り出した初めての成果が、本書だと認識しています。重ねて、ご出版おめでとうございます。

これはICUの先生に共通することかもしれませんが、専門家でありながらも学生に敬意を払うことを忘れず、学生が知っていること、感じたこと、考えたことから学ぼうとする姿勢には、本当に心を打たれました。また、「研究が楽しくてしょうがない」「この研究は絶対に面白い」と公言してはばからない大学教員を、久保田は石生先生しか知りません(笑)。そういう意味では、直接卒論の指導を受けた訳ではありませんし、テーマもアプローチもパーソナリティも全く違いますが、久保田が目標とする先生です。

ところで、久保田の周りにはナショナリズム、愛国心研究をしている研究者や院生仲間も多いので、宣伝しておきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


岩波書店から刊行されているシリーズ<若者の気分>から、編集委員のお一人でもある浅野先生の執筆分が出版されました。青少年研究会などでお世話になっている関係で、一冊頂きました。刊行おめでとうございます。御恵投、痛み入ります。

パトナムの社会関係資本論を批判しつつ、若者が趣味を通じて社会参加することの可能性と意味について検討しており、研究の上でも非常に参考になりました。詳しい感想なども交えて、追ってまた議論させて頂ければと思います。

シリーズの既刊本も交えて、ご紹介させて頂きます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。


 

著書・訳書の紹介



 
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