iPhone版Kindleで、はぢめての電子書籍

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生まれて初めての電子書籍での読書が終了。
8/27日発売の新型Kindleの購入に先駆けて、iPhoneにインストールしたKindleでダン・ブラウンの新作を読んでみました。写真を貼ろうと思ったら、アメリカのアマゾンでしか売ってないんですね。
↓これは、一世代前のKindle用の液晶保護シート。

↓こっちは、アメリカのアマゾンの商品説明

以下は、iPhone版Kindleの感想です。

・論文や学術書はともかく、小説なら小さな画面でも十分読めることを知った。縦でも横でも、その都度、読みやすさよりも持ちやすさを重視した体勢で読書可能で、慣れればもっと小さい携帯画面でも読めるかもしれない。その意味では、わざわざ画面の大きなKindleを購入する意味は薄いかも。もっとも、段落位で意味をとっていく論文や学術書の場合は、果たしてKindleであっても十分かとうかは、実際に体験してみないと分からない。

・電車の中や、喫茶店など、気軽に取り出して続きが読めるのは何よりも嬉しい。
ただ、iPhone自体がそれほど持ちやすい形をしているわけではないので、一冊の本を持ち歩いて読む人にとっては、どれほど便利かわからない。むしろ、何冊かの本を浮気しながら読みたい人の方が、活用できるかも。小説やノンフィクション、古典や雑誌など、さまざまな本が一度に持ち歩けるかどうかも重要で、コンテンツの充実に期待。早く日本語にも対応して欲しい。他方で電車やバスの中では、たしかにiPhoneの液晶が見ずらいことも多く、これはe-inkを使った新型Kindleに期待ですね。

・指で単語をポイントすると、英英辞典が起動するのは素晴らしい。ただ、オックスフォードの学習用辞書が収録されているので、定義が回りくどくてやや不便。ひとつは、ダン・ブラウンのような象徴・記号学、オカルティズムを扱った小説を読むには、学習用辞書では語彙数が少なくて、辞書に載っていない単語がかなりあった。ふたつめは、小説を読むレベルでは、簡単な同義語で言い換えてくれれば十分で、厳密な意味が欲しいわけではないから。たとえば、「yank=pull strongly」とか。英英ではなくて、英和が欲しい人も多いはずで、英和でいえばリーダーズのようなアッサリした翻訳用の辞書が欲しいかも。要するに、辞書が選択できるといいんですけど。また、辞書機能がPC版のKindleでは使えないのも、iPhone版に慣れてしまうと非常に不便です。

・関連して、単語をポイントすると、上または下のウインドウに辞書の検索結果が6行ほどで表示されると同時に、ハイライトするか/ノートをつけるか選べる画面になります。ここで、iPhoneユーザーならおなじみの、始点と終点を操作して必要な範囲を選択することができることになっています。問題のひとつは、この段階で、iPhone版Kindleがひとつの単語として認識する範囲がうまくいかないこと。たとえば、「strange things―when she turns」という文字列があると、thingsとダッシュとwhenをひとつの単語として認識してしまい、この選択範囲が修正できません。結果、strange thingsだけを選択することもできないし、whenだけを選択することもできず、要するにこの位置にある単語が辞書でひけません。そもそも、連語を辞書として引けないのもやや残念です。

総じて、はじめての電子書的体験はとても素晴らしかったです。新型Kindleを購入して一冊読み終わりましたら、またレビューしますね。The Lost Symbolに関しては、邦訳の方を案内しておきます。

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